10.雨の津軽海峡・海底駅めぐりの旅 <4>

2日目の朝を迎えました。まず、始発列車を利用して江差線の七重浜〜清川口間の4駅を訪問し、函館に戻ってきました。始発列車は久根別で15分の停車があるなど、駅間徒歩をしなくても訪れることができるほど列車がありますが、この単線区間をかなりの頻度で貨物列車が通過してゆきます。

早速この日の本題へ入りましょう。乗車したのは快速「海峡」2号で、吉岡海底駅を見学しようと『ゾーン539カード』をあらかじめ購入して、海底駅見学者専用の車両に腰掛けました。ちなみに、『函館周遊パスポート』は見学整理券840円のところ、指定を受けられれば無料で見学することができます。
吉岡海底駅はドラえもんとタイアップしてイベントを行っているせいか、子供連れが多く見られました。

青函トンネルに入ると、前面にある赤色のランプが現在地を知らせてくれます。緑に光っているものが海底駅を示しています。車掌さんから簡単な注意点(禁煙・禁酒、団体行動の厳守など)を車内で説明されたのち、9時23分に吉岡海底駅に到着しました。ここでは海底駅を案内する第3セクターの係員のほか、ドラえもん広場での係員なども降りてゆきました。

到着すると、団体の前後を1人ずつ初老の係員がはさみ、いよいよ海底駅見学へと進みます。その前に、大きな荷物を預けられるようになっていて、それが終わると降りてきた団体を2つに分けることになりました。1つは説明を受けながらじっくりと海底駅を散策するもの、そしてもう1つはドラえもんに会いたくてたまらないらしい子供達を引き連れて広場に向かうもので、もちろん私は前者を選択しました。

通路には、さまざまなパネルが並べられています。会社の広告代わりになっているものや、JR北海道のイベントを記念したもの、さらに結婚を記念してこれに応募して貼られたものがあります。恐らく半永久的にここにあり続けると思われますが、離婚されてしまうと困り者だ、というのは係員の談です(笑)

ふたたび、少し狭いホームに戻ってきて案内を受けました。何度も繰り返すように恐ろしいのは火災などの事故で、構内にはスプリンクラーが完備されています。この四角いスペースもそうですし、さらに2本の管がトンネル内を通っています。なお、列車が走る部分を本坑と言い、最初に青函を貫通させた先進動坑はこの下にあります。

海底駅の見学は、人数は特に厳重に管理されており、さらに見学者の列をはさむように係員が歩きます。つまり、ここで1人でもはぐれてしまうような事があると、迷路のような通路に迷い込んでどうにもならなくなる、ということです。そんな形で誘導されながら、展示スペースにたどり着きました。このボードに書いてある内容はあとでもらえるパンフレットにも記載されていますが、実際に「あなたはここにいます」と言われたほうが実感としては強いですね。

2つの海底駅は見学のためにできた駅ではなく、避難所としての役割を持っています。そのため、ホームは将来新幹線が通るものと想定して、16両編成の列車が停車できる分、つまり約500メートルあります。ここから誘導路に沿って避難所へ向かい、斜坑と呼ばれるところにあるケーブルカーで地上へ脱出するようになっているわけです。現在のところ、幸いトンネル内の災害は発生していませんが、保線のための作業員がたまに案内している横を通り抜けていました。

展示スペースには、実際に利用したボーリングの機械などが置いてありました。その他、地質検査のために掘られたサンプルも展示されています。

一通り見て回ったところで、ドラえもん広場のある方向へ進みます。そばには汲み上げられた水が流れていて、海水のように見えますが塩分がほとんどなく、しかもやや暖かいことからヒラメの養殖を行っています。ただ、鯛の養殖には失敗している模様です。

まともにホームから歩けば5分程度のところに、駅の時刻表があります。そして、このあたりからドラえもん広場から流れる音が聞こえてくるようになります。

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