14.The Great Escape 〜日本縦断・12日間の軌跡〜 <8>

待っていたのは、1両編成のキハ100形でした。JRのキハ30系を譲り受けたものだそうですが、そのキハ30系は先ほど乗ってきた久留里線とここ関東鉄道にしか残っていないようで、熱心なカメラマンがこの車両を見て、すかさずシャッターを押していました。

騰波ノ江駅を目指し、1両のワンマンカーは北上を続けます。途中の下妻駅では4分の停車時間を利用して、外に出てきました。

そして下妻駅から2つめ、騰波ノ江駅で下車しました。大正15年に開業してそのままと思われる古い駅舎には駅員はいないものの、駅事務室を覗いてみると、こういった駅にはありがちですが、ポスターや電話機などが残っており、かなり黄ばんでいました。

『関東の駅百選』の認定証がホーム側の窓に内側から貼られていました。4年前、2000年に選定された駅ですが、いつから無人化されたのでしょうか。

時間があるので、先ほどからかなりの音量で鳴き続けるセミを探してみました。こうしてセミを探すなんて何年ぶりだろう、と一昔前の夏休みの日記にでも出てきそうな雰囲気が、この騰波ノ江駅にはありました。しかし、この時期にセミが鳴り始めるのは平年から比べると相当早いようで、翌日の新聞の記事になっていました。

騰波ノ江駅から1つ戻り、大宝駅も訪問してみました。閑静な住宅街の広がる駅で、駅舎と呼べる建物がなく、セミの音で反射的に蒸し暑さが増したような気がします。そして、折り返してきたキハ100形で、終点の下館を目指します。

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