14.The Great Escape 〜日本縦断・12日間の軌跡〜 <47>

降りる予定だった和白駅を通り過ぎ、次の三苫駅で下車しました。和白駅で接続しているJR香椎線との接続が悪く、三苫から戻ってもそれは同じですが、列車の行き先の関係から、三苫駅を訪問することになりました。

和白駅では18分の待ち合わせで、雁ノ巣行きの普通列車に乗車しました。雁ノ巣駅は訪問済みなので次の奈多駅を訪問し、後続の西戸崎行きの普通列車に乗車しました。つまり、奈多駅を訪問することを考えたのでした。

夏休み中ということもあり、列車は海ノ中道へ向かう人でかなり混んでいました。海ノ中道駅が未訪問だったので、目的は大きく違いますが降りることにしました。

列車には乗らず、船の乗り場へ向かっていました。実を言いますと、福岡ドームで野球を観戦する際、この船を利用してドームへ入ろうと考えていました。しかし、台風の影響もあり、運行されていたかどうかは分かりませんが、決して船に強くない私が乗るとどうなるか、容易に予想がつきましたので辞めることにしたのでした。

500円を支払い、対岸へ渡る船に乗り込みました。多少の揺れはあり、よく考えるとこのあと飛行機に乗るのだ、と思いついたのはこのときで、後悔はしましたがどうにか飛行機も含めて酔うことはありませんでした。船は、徐々に近づく福岡ドームの近く、百道を目指します。

15分ほどで、福岡ドームへはやや距離がある百道(ももちマリゾン)へ到着しました。この周辺は海水浴場になっており、何か場違いな雰囲気の私はここを通り過ぎ、高層ビル群にあるバス停から都市高速を通る天神行きに乗車しました。

百道から最寄の地下鉄駅より向かったほうが早かったかも知れませんが、バス停を見つけた時点で足のほうが動かなくなっていました。天神の渋滞を心配しながらも、何とか天神地下街を通って地下鉄に乗り換え、博多駅に預けてあった荷物を持って再び地下鉄に乗って福岡空港に到着しました。チケットレス決済が済んでいるので、クレジットカードを機械に通して航空券を受け取り、搭乗口へ進みますが、昨年よりも厳しい手荷物検査が行われており、相当待たされてしまいました。

客席数が少なく、ミュージックサービスもないMD−81型の窓側に乗り、15時30分過ぎに福岡空港を離陸していきました。10分くらいすると、四国の八幡浜から細長く延びる日本一細い半島として知られる佐田岬半島が見えてきました。今回の旅の間、クルマを借りて走ってみたいと思った場所が多く、この半島も一度は走りたいと考えながら瀬戸内海に浮かぶ島々を眺めていました。

定刻より遅れ、新千歳空港に着陸しました。どちらかと言えば、12日間かけて行った九州からあっさりと帰ってきてしまった、という気持ちよりも、ようやく帰ってきたという気持ちのほうが強く、痛んだ足も休めることができる、と考えたからかも知れません。帰り道はJRではなくバスを利用し、地下鉄駅ではなく家から徒歩15分ほどの停留所で降り、長い間酷使してきた足を引きずるように歩いていました。家に着いたときの、「ゴールにたどり着いた」という気分を最も高める方法はどれか、と新千歳空港から探った結果でもありました。

さて、今回の旅は本州においての未乗線の乗車、九州では新幹線と最後に残っていた未乗線、肥薩線の一部を乗ったことで、JR線の乗車率はおよそ95パーセントとなりました。これで、中国・四国・九州については完乗となってしまいましたが、本編にも書いたとおりクルマも駆使して回ってみたいと考えるようになりましたし、鉄道を中心とした旅から、より観光を意識した旅が組みやすくなったとも考えています。残り5パーセントの乗車も早いうちに行きたいと思いますが、大きく動き回る旅から、じっくりと回る旅へ、スタイルの転換が近づいてきた今回の長旅になりました。5年連続で九州へ足を運んでいる私ですが、それは途絶えさせないようにしたいものです。

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